野生動物の放射能汚染警戒 福島・宮城、肉を調査へ
2011年09月08日13時46分
- わなにかかったイノシシ。基準を超える放射性物質が各地で検出されている=6月、仙台市太白区、宮城・野生動物保護管理センター提供
- イノシシの捕獲場所と検出された放射性セシウム
東京電力福島第一原発事故の影響で、イノシシなどの野生動物に放射能汚染が広がっていることが明らかになってきた。イノシシや鳥は狩猟対象で食用になるうえ、広範囲に移動する。福島、宮城両県などは注意を呼びかけ、人間への影響を探る意味もあるとして詳細な調査に入る。
牛など食用の家畜はこれまでも調査対象になってきたが、野生動物は初めて。福島県では8月、猟友会やNPO法人などが合同で試験的な調査を実施した。県北東部で捕獲したイノシシ12頭から放射性セシウムが肉1キログラムあたり563~3221ベクレル検出され、すべて食肉の国の基準500ベクレルを上回った。宮城県でも南部の角田市で捕獲した1頭で2200ベクレルだった。
《朝日新聞社asahi.com 2011年09月08日より引用》