宮城産の稲わら食べた松阪牛、放射能基準値下回る
2011年07月22日14時5分
三重県は22日、同県大紀町の畜産農家から出荷された松阪牛のうち11頭の肉の放射線量の測定結果を発表した。すべてから放射性セシウムが検出されたが、いずれも20~105ベクレルで、国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を下回った。この農家は、東日本大震災発生後に宮城県登米市で収穫された稲わら約9500キロをえさとして与えていた。
三重県によると、検査したのは、この農家で稲わらを食べた可能性のある70頭のうち津市の食肉店に残っていた11頭の肉約1100キロ分。すでに約1700キロが消費者や飲食店などに売られたが、健康に問題はないという。県は残りの牛の肉について残品を探し、検査を進めるという。
県はまた、この農家に残っていたえさの稲わらから国の基準(1キロあたり300ベクレル)の約20倍の5909ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県はこの農家が保有するすべての稲わらを隔離して保管するよう指示し、稲わらを食べた牛439頭については出荷を控えるよう要請している。
《朝日新聞社asahi.com 2011年07月22日より引用》